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プに必要な燃料の供給を、輸送機からのパラシュートを用いた投下により受けた。べースキャンプにはツインオッターの離着陸可能な水盤に、テント2張り(床面積が2.4m×6mおよび2.4m×8.4m)を設置した(写真−1)。なおべースキャンプにおいてIOEBの再設置を実施することが決定し、IOEBの設置されている水盤では回収作業のみを実施することとなったので、4月19日にIOEB1号機の隣に小規模な回収キャンプ(床面積が2.4m×6mのテント1張り)を設営した。
4.IOEBの状況
平成4年4月に設置されてから4年を経過したIOEBの状況(写真−2)は、以下の通りであった。
設置当初は、海氷に1mの穴が開けられ、頂上浮体の約半分がこの穴に埋め込まれ直立させられていたのに対し(写真−3)、回収時には頂上浮体が約25度傾いていた。IOEBの頂上浮体には傾斜計が搭載されており、この傾きが観測される予定であったが、この傾斜計に不良個所があったため傾斜データは得られていなかった。よって何時から傾斜していたものかは分がっていない。傾斜した理由としては、北極海多年氷域の海氷の上面は一夏に数十cm融けることにより、4年越夏したIOEB設置水盤の表面は約1m融解したことが考えられる。そのため浮体の周囲の氷が融けて、それを支えることができずに浮体が傾いたと思われる。それを裏付ける証拠として、頂上浮体の周囲の海氷に埋め込まれた氷厚計や氷温計などの海氷観測センサーの状態がある。写真−2から、氷厚を測定する氷厚計の支柱(アルミ製)が、斜め上に約1

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写真−2 回収時のIOEB1号機。頂上浮体の右に氷から突き出しているのは、氷厚計の支柱

m押し出された形で残っていたのが分かる。氷温計もほぼ同様な状態であった。このことは、IOEBが設置された海氷が4年間で表面から約1m融けたことを示す。また平成4年4月の海氷の厚みは3.15mであったが、今回の計測では2.1mであったことからも、このことが言える。なお完全に横倒しにならなかったのは、頂上浮体の下に重量約500kgの海洋観測センサーを垂下していたため、常に浮体の下方向に引っ張り荷重が作用していたことによるものと考えられる。
次に頂上浮体上に取り付けられた気象マストが折れ曲がり、風向風速計はなくなっていたことと、頂上浮体の発泡樹脂に引っかき傷が残っていたことなどから、写真−4にその事例があるように白熊のいたずらにあったこ

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写真−3 設置当初のIOEB1号機

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写真-4 北極観測ブイにいたずらをする北極熊。(この写真は、平成4年の9月に米国の沿岸警備隊のポーラースター号で、北極海にブイを設置した時にD.G.Barton氏によって撮影されたものである)

 

 

 

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